ありのみ便り 令和8年8月15日号
更新日:2026年8月20日
クラウドファンディング
今やすっかり定着したふるさと納税。20年前、当時の福井県知事・西川一誠氏が発案した寄付制度で、国が制度化して18年経ちました。利用されている方も多いと思います。鎌ケ谷市も令和7年度に約6300万円の寄付をいただきました。
市は今年、ふるさと納税の仕組みを使って初めてクラウドファンディングを実施しました。クラウドファンディングとは、インターネットを活用してクラウド(群衆)からファンディング(資金調達)する一つの方法です。
クラウドファンディングの寄付金が使われるプロジェクトは、市内佐津間地区にある国の登録有形文化財、澁谷家住宅の保存修理工事です。澁谷家住宅は200年前の江戸時代後期に建てられ、市内に現存する最古の建造物。澁谷家は佐津間村の名主を代々務めた家柄で、幕末に倒幕運動に身を投じたものの「偽官軍」の汚名を着せられ22歳の若さで処刑された草莽の志士、澁谷総司の生家でもあります。
この貴重な歴史的建造物である澁谷家住宅を保存するため、市は令和4年度に主屋、米蔵、門と土地を購入し、現在、保存修理工事を進めています。工事は破損個所の修復、耐震補強、トイレ改修など多岐にわたり令和9年末までかかる予定です。このうち、クラウドファンディングの寄付金は屋根の工事費用の一部に充てられます。
目標金額300万円で、4月15日から7月13日まで寄付を募ったところ、市内外の138人から304万5501円の寄付をいただきました。澁谷家住宅の保存プロジェクトに共感していただきありがとうございます。工事完了後は公開される予定です。
ふるさと納税やクラウドファンディングの定着で、寄付は以前より身近なものになった気がしますが、考えてみればこの国には古くから寄付の文化がありました。昔は「勧進」と呼ばれていました。歌舞伎の演目「勧進帳」の「勧進」ですね。僧侶が寺院建立や橋・道路建設などのため寄付を募る行為が「勧進」です。
有名な「勧進」は奈良時代の東大寺大仏(廬舎那仏)造立でしょう。聖武天皇は発願の詔で「一枝の草、一握りの土であっても像の造立を助けたいと願う者があればこれを認めます」と民衆に協力を求めました。
一枝の草や一握りの土のように、たとえ一口の金額は大きくなくても共感が集まれば寄付は大きな支援になります。
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