更新日:2022年2月1日
議員席に座る小学生議員たち
令和3年度の鎌ケ谷市子ども議会が1月25日、市役所市議会議場で開かれました。市内小中学校の児童・生徒が議員を務める子ども議会は、子どもたちが地元について学び街づくりに関心をもってもらえるよう昭和54年度から年ごとに小学校と中学校交互に開かれています。38回目の今回は小学校の番です。
前回は中学校でしたが、昨年1月は新型コロナウイルス感染拡大で千葉県下に緊急事態宣言が出されていたため議場では行わず、文書で中学生議員たちの市政に関する質問を市執行部が回答する方式で開きました。今回は2年ぶりの議場開催です。
会議では、まず芝田裕美市長が「今日は皆さんの質問にかかわったたくさんの友達と気持ちを一緒にして自信をもって発言してください。そして、議会を身近に感じ、政治に参加する大切さを学んでください」とあいさつ。市内9小学校代表の20議員(いずれも6年生)が順番に自己紹介した後、一般質問に移り9議員が登壇しました。質問は、特産物のPR、交通事故削減の対策など地元に関するものから地球温暖化防止のようなグローバルなテーマにまで及びました。各議員の質問と市執行部の回答の要旨を紹介します。
西郡愛夏議員(五本松小)「友人のお兄さんが夜間に体調を崩し、船橋市の病院に搬送されました。鎌ケ谷市には夜間に小児を受け入れてくれる病院がないようですが、小児救急を受け入れる体制を整える計画はありますか」市「鎌ケ谷総合病院と小児救急を24時間365日対応する協定を結んでいますが、小児科医の確保が難しく実現に至っていません。協定を守ってもらえるよう機会をとらえて要望していきます」
福眞千遥議員(道野辺小)「地震・行方不明者の情報提供など市内の緊急放送が聞き取りづらいと感じている人が多いようですが、聞きやすくする工夫はしていますか。聞き取りにくい人のためのテレフォンサービスもありますが、20回線で足りていますか」市「市内76か所の防災行政無線スピーカーの数や向きを調整し、聞きやすいコンピューター合成音に切り替えています。テレフォンサービスの回線数は足りていると考えています」
川崎陽由議員(注釈1)(初富小)「鎌ケ谷市の特産物の梨を多くの人に知ってもらうため、梨や梨を使った商品をふるさと納税の返礼品にしたらいいと思います。また、ふるさと納税を利用する人が増えるように手紙やホームページを使って紹介したらどうでしょう」市「ふるさと納税の返礼品には梨や梨ワインなどを用意しており、昨年末にはブドウも加えました。ホームページやパンフレットのふるさと納税の紹介も、よりわかりやすい内容に見直します」
(注釈1)「崎」のつくりの部分(「奇」)は「立」の下に「可」と表記
石黒太一議員(中部小)「路上に高さ10センチのハンプ(こぶ)を作った市内の道路では、30キロ以上で走る車が減ったそうです。交通事故を減らしたり防いだりするため、危険な箇所にハンプを導入してもらえませんか」市「東初富地区ではハンプの設置や車道幅を狭めるなどして交通事故が減少しました。一定区域を最高速度30キロに規制する措置『ゾーン30』とともにハンプ設置などを地域住民の方々、関係機関と連携して研究していきます」
横山実咲議員(西部小)「芝田市長の選挙公約の北千葉道路整備は、住民が大都市に流れて人口が減ってしまう可能性もあります。人を呼び込むため、どのように魅力を発信していきますか」市「本市の魅力は子育て世代への支援、交通アクセスの良さ、緑の多さなどです。北千葉道路整備に伴い企業誘致を進めることで活性化も期待できます。これらを市ホームページや広報紙で発信するとともにSNSも有効に活用していきます。」
野崎泰雅議員(注釈2)(北部小)「市ホームページの資料を見て、北部小学区の北部・西部地区の高齢者は他地域に比べ社会参加状況や幸福度、閉じこもり傾向などに課題があることがわかりました。どのような対策をしていますか」市「市と社会福祉協議会、住民などが話し合って解決策を考えています。例えば北部地区では、買い物をしやすい移動販売車の導入や一般家庭での体操教室開催など地域のニーズにこたえた対応をしています」
(注釈2)「崎」のつくりの部分(「奇」)は「立」の下に「可」と表記
瀬賀大志議員(注釈3)(南部小)「地球温暖化を防ぐため鎌ケ谷市は『公共施設エコアクションプラン』で2030年までに温室効果ガスを38.6%削減する目標を設けています。小学生を含め市民が取り組める計画はありますか」市「市民、事業者、市が協働で行う『地球温暖化対策実行計画』があり、それぞれに実施してほしい取り組みを示しています。市民のみなさんが温暖化について考え、地球のためにできることを実行していただくことをお願いします」
(注釈3)「瀬」のつくりの部分(「頁」)は「刀」の下に「貝」と表記
森優真議員(東部小)「鎌ケ谷市では、新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げ減少などの影響を受けている飲食店など事業所を支援する取り組み『#かまがやエール飯』や『かまたん商品券』があります。他にも計画や取り組みはありますか」市「千葉県が『GoToイート』や『千葉とく旅キャンペーン』などの実施を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大で食事券、割引旅行・宿泊商品などの新規予約及び販売は停止しています。」
川原拓真議員(鎌ケ谷小)「市内の小中学校の児童生徒に1人1台タブレット端末が配備されました。タブレット端末活用の学習は、全国的にはまだあまり進んでないようですが、市では今後どのように実施していきますか」市「市内小学校では、タブレット端末を使ってお気に入りの本の動画を作成した事例があります。ICT機器を自由な発想で活用できるよう支援していきますので、先生と一緒に新しい学習スタイルに挑戦してください。」
演壇で挨拶する芝田市長
演壇で質問する西郡議員
質問を聞く市執行部のメンバー
総務企画部 企画財政課 企画政策室