ありのみ便り 令和7年9月15日号
更新日:2025年9月17日
鎌スタ移転表明
この夏、鎌ケ谷市にとって残念なニュースが飛び込んできました。
プロ野球の北海道日本ハムファイターズ(日ハム)が7月、市内にある2軍球場、ファイターズ鎌ケ谷スタジアム(鎌スタ)を北海道に移転する意向を表明したのです。
移転の理由は、北海道が本拠地の1軍と2軍の距離が離れておりチーム運営に支障が出ている、鎌スタが老朽化している、などです。移転時期は2030年代を予定しているそうです。
鎌スタは1997年の開業以来、地域のプロ野球球場として親しまれてきました。鎌ケ谷市のイメージを聞いたアンケート調査でも、鎌スタは梨とともに常に上位でした。その大切な地域資源がいずれ移転してしまうのは寂しいことです。
残念ではありますが、かつて新聞記者として多くの企業の栄枯盛衰をウォッチしてきた筆者は、日ハムの意向をやむを得ない面もあると思います。
企業は生き物と同じです。生き延びるために「新陳代謝」が必要です。古いものを捨て、新しいものを生み出さなければ発展はありません。
日ハムは2004年に1軍本拠地を東京ドームから札幌ドームに移し、2023年には北海道北広島市に自前の球場、エスコンフィールドHOKKAIDOを造りました。北海道に根を張るプロ野球球団として、若い選手を育てる2軍球場も北海道に持ちたいと考えるのは自然な流れでしょう。理解できる企業戦略だと思います。
「新陳代謝」は、地方自治体も時代の変化に対応するために必要です。鎌ケ谷市も組織のスクラップ・アンド・ビルドを行っています。例えば、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に移行したのを受け、令和5年度に新型コロナウイルスワクチン接種対策室を廃止しました。令和7年度には、妊産婦・こどもに関する相談の総合窓口となるこども家庭センターと、児童・生徒・保護者が抱える悩みに寄り添う教育支援センターを新設しました。
今後もスクラップ・アンド・ビルドを意識し、時代の流れに乗り遅れない市政を目指していかなければなりません。
ただ、日ハムとの関係はなくなるわけではありません。市と日ハムは、両者の長い歴史に鑑み、今後も連携を深めていくことで合意しました。また、鎌スタの将来の跡地利用についても市の意向を確認しつつ両者で協議していくことになっています。
協力の形はこれまでと変わるかもしれませんが、両者で新しいものを生み出していければと思います。
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