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第8回 昭和の景観(4)佐津間の白幡橋

更新日:2023年3月29日

 約半世紀前の鎌ケ谷市域は、首都近郊の住宅都市として発展を遂げていましたが、実はいまだ農村的な景観も各所に見られました。今回からは、そのような懐かしの写真をご紹介してみます。


写真1 ガラス戸洗い(2月)

 写真1は、昭和46年(1971年)3月1日発行の『広報かまがや』第111号の表紙に掲載された写真です。説明文として、「あたたかな陽にぬるんだ水田の小川の水でガラス戸洗いをしているAさんご夫婦」と記されています。この写真のフィルムが残されていて、フィルムケースのメモ書きから、佐津間地区の白幡(しらはた)橋であることがわかりました。この橋は、現在の北部公民館に隣接する大津川に架けられた橋です。江戸時代の絵図には「北方前(ぼっけまえ)橋」とも記載されていますが、こちらの名称の方が広く使用されています。ほど近い大津川の右岸(西側)に所在する白幡神社にちなんでつけられたものと考えられます。なお、『鎌ケ谷市史』資料編5(民俗)によると、佐津間には、現在の大津川をはさんで、平氏系の武士と源氏系の武士の戦いがあり、それが治まった後に橋をかけ、両者にちなんだ名称として白幡橋としたという伝説がありました。


写真2 野菜洗い(11月30日)

 写真2は、同じ白幡橋で農家の人が野菜洗いをしている様子を撮影した同じ年11月末のカットです。以前市域の川では、畑で生産した野菜の泥を落とすために洗っている様子が見られました。それだけ、当時の川の水がきれいだったことを物語っています。聞き取りによると、佐津間では白幡橋と現在のさつま幼稚園に近い少し下流の山王(さんのう)橋の2か所に共同の洗い場がありました。ここで、ゴボウ、ダイコン、ニンジン、ネギなど洗ってから市場へと出荷したということです。この写真では、洗いを終えたダイコンが見えます。


写真3 白幡橋で遊ぶ子どもとノロシガケ(9月)

 写真3は、2より約2か月前の白幡橋とその周辺を撮影したカラー写真です。二人の子どもが遊んでいる様子とともに、稲刈りが直後の水田も見えます。この当時、稲は刈り取ってから1週間から10日間ほど、竹を組みあせたノロシとよばれるものにかけて乾燥させていました。これをノロシガケもしくはオダカケといい、秋の風物詩ともいえる光景でした。
 大津川と白幡橋周辺では、この後水田が姿を消しました。また、川の水質が悪化していた時期もありましたが、近年では地元の方々のご努力によって、再びきれいな川の流れが戻ってきています。

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