更新日:2025年3月31日
鎌ケ谷市精神保健嘱託医 大塚芳克医師
最近「疲れたなぁ」と感じたり、イライラしたりすることはありませんか?
日頃の不安・不眠・抑うつ気分から、うつ病へ進展し、食事が取れなくなったり、身体が動かなくなったりすることがあります。
自分だけでは解決が難しい時には、一人で悩まず、声をかけてください。
心の疲労と脳や身体の疲労が重なって惹き起こされる状態から、自力では抜け出せなくなった状態を指します。
特に、正しく、物事を続けようと努める方が陥ります。自分がしっかりして頑張らなきゃ、周りに迷惑を掛けられないとつい考えてしまう人は要注意です。
大きく息を吸って胸一杯新鮮な空気を溜めて、お腹に力を入れてみましょう。最後に口をとがらせて、ゆっくりと息を吐きましょう。4・5回繰返していると緊張がほぐれて来ます。速くなっていた動悸も収まってきます。
こんな時こそ、食事はゆっくりと良くかんで、味わいながら食べられるよう、敢えて時間を取りましょう。
疲れてくると、小さな問題が気になって、それを解決しないと事が進まないと考えがちです。
少し距離を取ってみましょう。
頭が混乱しているようなら、気になる事を箇条書きに書き出してみましょう。思っていたよりも問題の数は少ない事が多いようです。
そうして呼吸を整えていると、緊張が緩み、自然な眠りがやってきます。後は明日で良いのです。
食事が取れず、眠りが悪く、身体が動かず便秘が起きたりする事が続くようでしたら、うつ病を疑ってみましょう。
きまじめな故に、予防法がなかなか上手く出来ていない為に、かえってストレスが掛かってしまっているのです。こんな時は、お薬を使うと、休み方がうまくなります。日頃からお酒に親しんでいる人は、お酒を使えばと考えますが、こんな時はお酒で事が済まず、かえって身体を疲れさせてしまう場合があります。
こんな時は、医者を受診してお薬を出してもらいましょう。
薬は、疲れからの抜け出し方でうまくいかないところに効果のあるお薬を処方します。急場しのぎには、抗不安薬や睡眠薬を使う場合もありますが、根本にある問題を解決していくために抗うつ薬や気分や精神の安定薬を使う場合もあります。身体の疲労・緊張が強い時には漢方薬が効果的な場合もあります。
薬を使って治そうとする時、気をつけないとならない事は、薬を飲んでいるからと頑張りすぎないことです。むしろ休息を取れる環境を作り、周囲の協力をもらい、快食・快眠・快便を目指す事です。
ここは日本です。先人たちのおかげできめ細かな支援制度が作られています。
専門家に支援を頼めば、利用できる制度を活用して支援する体制が出来ています。足りないところを補い合える余裕もまだあると考えて良いでしょう。
一人で悩まず、声を掛けて下さい。力を貸したがっている人は意外といるものですよ!
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健康福祉部 健康増進課 成人保健係