ありのみ便り 令和3年8月15日号

更新日:2021年8月17日

カブトムシと梨

 先日、近所の雑木林で虫取りをしている子供たちを見かけました。虫取り網を手に持ち、虫かごを肩にかけるスタイルは昔と変わりません。虫取りに興じた子供時代を思い出し懐かしく感じました。

当時の「最高の獲物」はカブトムシでした。多分、今の子供たちも同じでしょう。

  鎌ケ谷市では、そのカブトムシを市民に提供するカブトムシプロジェクトを平成25年度から行っています。28年度からは幼虫を成虫に育てて産卵、ふ化させるブリーダー制度を導入し、現在はこちらに力を入れています。大きくなった幼虫は翌年、別の市民に飼育してもらいまた卵を産ませるシステムで、いわば市民協力による「繁殖」です。なぜ、鎌ケ谷とカブトムシなのでしょうか。それは市特産の梨が関係しています。

  カブトムシは梨の剪定枝のチップからできた腐葉土を産卵場所として好みます。昔から市内の梨畑ではカブトムシが見られました。そこで、鎌ケ谷を「カブトムシゆかりの地」にしようと梨農家と北海道日本ハムファイターズと市の協働でプロジェクトが始まりました。カブトムシの飼育を通して子供たちが命の尊さを学び郷土愛を醸成してもらうとともに、市の魅力発信と地域活性化を図ろうというものです。プロ野球の二軍選手が一軍選手へと育っていく鎌ケ谷スタジアムを市内に持つ日ハムには、「育つ」というキーワードのもとに参画してもらいました。

 プロジェクトでは、イベント開催時に市内の梨畑などから集められた幼虫や鎌ケ谷スタジアム内の飼育場で育てられた成虫を子供たちに提供しました。年により、数十匹から数百匹のカブトムシを配りましたが、新型コロナウイルスの感染防止のためイベントが開けなかった昨年度と今年度は提供できませんでした。ただ、ブリーダー制度は続けており、今年度は6月、市内の子供たち10人につがい2組ずつ計40匹の幼虫を提供しました。

 今頃、配られた幼虫は蛹から羽化して立派な成虫に育ち、中には卵を産んでいるものもいるかもしれません。

  市内の梨畑は、甘い果実と豊かな緑に加え、カブトムシという子供たちの人気者ももたらしてくれています。

 



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